‐ gaze という言葉 ‐

 ドイツ語の荒く織った布を意味するタイトルのシリーズです。その語源は中近東の絹織物だそうです。それを聞いたとき、この言葉とガラスが結びつきました。

ガラスと同じ場所で生まれたその絹布の歴史と、織物の工程の膨大な時間、その積み重ねられた時間にあこがれを持ち、瞬間的な吹きガラスの工程に魅了され、相反する二つの「時」の流れをこの言葉に込めています。

 

‐ 技法について ‐

ベネチアングラスの伝統的な技法のレースグラス・レティチェッロをもとに、より繊細な表情を作りだします。本来、線による模様の美しさを目的とした技法ですが、線が見えないほどの密度で作ることによって、技術を超えた表現になることを目指しています。もともとこの技法が生れた背景は、(ガラスではない本来の)レースの器があると素敵じゃないかというところから当時の職人・マエストロが生み出したものではないでしょうか。そんな想像をしながら作っています。